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いと小さき者

テーマ 救いの契約
聖書 ミカ書 5章1~3節
2016年12月4日                   牧師 左右田 理

 本日の聖書箇所は福音書のクリスマス物語に引用されています。(マタイ2:6) 今は小さ
くとも、やがて大きくなる、小さいけれども小さくないのだ…この“逆説的真理”は、
人知を越えた救いの契約として、世界で最初のクリスマスに成就しました。全世界の救
い主との出会いが約束されたその先に待っていたのは、その将来が海のものとも山のも
のともつかぬ幼子、そしてまた、御殿の寝室には ほど遠い、家畜小屋のエサ箱に寝か
されていた赤ん坊でした。そこに、あり得ないことがある、起こりえないことが起こさ
れる、すなわち創造のみわざが証しされたのです。救いの契約は、人知を越えた救いの
到来を信じるよう、私たちを招く創造主の言葉です。(ローマ4:17)
 創造は人知を越えています。弟子たちのそれまでの労力など、すべてが葬り去られる
ことになった主の十字架、あの絶望的出来事こそが、弟子たちに復活の力をもたらす
原点となり、この世にキリスト教会が創造されました。救いの契約は、徒労に終わった
過去に来訪する救い主を証しします。(1節) 落胆に終わった、その時、その場に創造
主を証しする言葉であり、それまで馴染んできた慣例としての知恵や、慣習としての生
活が葬り去さられていく言葉でした。(ルカ5:5~6,11) 救いの契約は、世界的な生みの苦
しみを証しする、世界的な希望です。(2節、ローマ8:22)
 世界で最初のクリスマスもまた、救いの契約を証ししました。既存の社会的パワーバ
ランスに身を委ねてきた神の民は不安に囚われました。(マタイ2:3) しかし、国境、人種
を乗り越えていくことを通して平和に仕えていく礼拝者が創造されたのです。それまで
馴染んできた生活環境を後にし、すべてを捧げていく民として。(マタイ2:2,11)
 大国が“世界の警察”放棄を宣言し始めている今、治安・平穏無事志向は、“大の虫
を助けるために小の虫を殺す”施策に過ぎなかったことが、歴史の主によって明らかに
されつつあるのではないでしょうか。歴史の主が十字架にお立ちくださったこと(3節)に
よって、死の苦難に連なる命こそが、全地に満ちあふれる豊かさとなる時が来るという、
人知を越えた歴史的“逆説的真理”が明らかにされたのではないでしょうか。十字架に
よる救いの契約は、安定志向に閉じこもろうとする者には愚かですが、世の苦しみ、悲
しみに連なる群れにとっては、永遠の命に満ちた力です。.(1コリント1:18)
by hachimejibap | 2016-12-06 14:15 | メッセージ

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